こんにちわ! 今回は施工計画書の作成について書いていきます。
現地踏査,設計照査また着工前検討会をもとに、施工計画書を作成します。
施工計画書は、契約日から概ね1ヶ月以内に作成し、発注者の監督者へ提出します。
施工計画書に記載する事柄は、以下になります。
工事概要
工事概要には、
- 工事名
- 工事場所
- 工期
- 契約金額
- 発注者・受注者情報
- 工事内容・工事内訳
- 位置図・設計図
これらを記載します。
計画工程表
計画工程表には、準備工~各作業工種~後片付け工までを記載し、
バーチャートやネットワーク式工程表で作成することが多いです。
また各工種において構成比率というものを求めます。
これは、全体の金額に対して、各工種でどのくらいの割合があるのかを求めるものです。
これを求めることにより、構成比率を作業日数で割り返すと、1日当たりの進捗率を求めることができます。
これをもとに、毎週,毎月あたりの計画出来高を計算します。
それから使用機械や作業人員の積み上げを行い、工事全体で機械や人件費がどのくらいかかるのかという見込みを立てます。
現場組織表
ここには、現場代理人,主任技術者の他に労務安全担当者や重機管理者といった、
「現場を組織するための表」を記載します。
実際は、ほとんど1人で兼務しなければいけない…なんてこともありますよね(泣)
また施工体系図も一緒に綴ります。
指定機械
指定機械とは、簡単に言うと「設計図書で指定されている機械」です。
また、指定とは【排出ガス対策型】・【低騒音,低振動型】について指定しているということです。
例えば、バックホウ0.2m3級の排出ガス対策型が設計図書に指定されていれば、
その排出ガス対策型の機械を使用しなければならないということです。
主要船舶・機械
こちらは、指定機械とは異なります。
設計図書に指定されていないが、現場で使用する機械のことを言います。
指定機械と間違い易いのでご注意を!
主要資材
主要資材には、どの工種にどんな材料どのくらい使用するのかというのを記載します。
私は、工種・材料名・規格・数量・製造会社及び納入業者について記載しております。
施工方法
施工方法にはその名の通り、施工する方法,手順を記載します。
どんな手順で行うのかというのを簡単にフローチャートをつけてあげると分かりやすいですね。
設計照査や事前協議、各関係機関との打合せなど準備に係ることや
各工種の作業手順、ポイントをまとめ記載します。
またこの施工方法に従って施工されているか?というのが、竣工検査時に問われることがありますので、当然ですが実際の方法と合わない記載はNGです。
施工管理計画
ここでは主に、安全管理・工程管理・出来形管理・品質管理・写真管理・段階確認・社内検査について記載します。
出来形管理については、土木工事標準仕様書に基づいた規格値に対し、社内基準値を定めます。
この社内基準値は、規格値に対し約80%の値に設定することが多く、社内ではより厳しく管理していくことを表します。
品質管理においては、工種で使用する材料について適切に管理する項目を明確にします。
例えば、コンクリートを使用する現場では、圧縮強度試験やスランプ,空気量測定などを
どのくらいの頻度で工事当りに何回行うのかというのを定めます。
段階確認では、基本的に標準仕様書に基づいて実施する工種を記載しますが、
現場によっては、仕様書にない場合もあります。
そのような場合は、発注者と協議の上、どの工種でナニを確認するかを定めます。
安全管理
こちらは、安全を管理していく体制,計画について記載します。
- 安全教育の実施計画
- 店社パトロールについて
- 安全目標
- 新規入場者教育,送り出し教育
- 災害防止協議会の設置,運営方法
- 安全施工サイクル
- 作業主任者の選任、有資格作業の一覧及び有資格者の確認
- 作業中止基準の設定
緊急時の体制及び対応
こちらには、緊急時の連絡体制について一目でわかる系統図を作成します。
事故発生時の対応や緊急連絡先を記載し、事故発生後の処理についても記載します。
交通管理
工事で車両を使用する際のルールの設定や資機材搬入,搬出時の交通安全対策について記載します。
また、産業廃棄物等を現場外へ搬出する際には、過積載に十分注意しなけらばなりません!
過積載を防止するための対策も定めます。
環境対策
自然環境や周囲の生活環境に対する対策について記載します。
自然環境は、ごみや水質汚濁防止に対する対策事項
生活環境は、騒音や振動に対する対策事項を記載します。
現場作業環境の整備
これは、作業を行う現場の環境を整備する事柄について記載します。
作業区域内の環境整備についてや労働環境,衛生環境について整備する事項を定めます。
再生資源の利用の促進と建設副産物の適正処理方法
現場から発生する産業廃棄物に関して、各部類別に分別し、指定の業者に適切に運搬~処分を行いうことと再生砕石や改良土などの再生資源の利用促進について記載します。
一般的には、日本建設情報総合センターの「建設副産物情報交換システム」を利用し作成する、
『再生資源利用計画書』を添付します。
その他
こちらは、各社で違う部分もあるかと思いますが、
私の場合、『創意工夫』・『休日作業について』・『不審物,不審者への対応』などを記載しています。
以上が、施工計画書作成に必要な最低限の記載事項です。
ちなみに1ヶ月以内に提出したいけど、業者が決まっていなくて埋められない箇所がある・・・
なんてお悩みもあるかと思います。
私はそんなときには、「未定」と記載し、決まり次第すぐ変更施工計画書を提出するようにしています。
あまり焦らずにしっかりと練られた施工計画書を作成することで、
現場をスムーズに進められるので、考えることは多いですが頑張っていきましょう!
それでは!